digireka!では、デジタルマーケティング領域専門の転職支援を実施しています。国内デジタルエージェンシー御三家の一つであるメンバーズですが、直近の業績はどのように推移しているのでしょうか?今日は、メンバーズへの転職を検討している人に向けて、2019年3月期 第2四半期決算から、メンバーズの業績についてまとめました。
2019年3月期第2四半期決算概要
売上収益、営業利益ともにYonYで着実に伸長しています。事業単位でみると、デジタル人材事業の売上収益が大幅に拡大しています。
2006年の上場後、売上収益の減少が続き厳しい時期もありましたが、2014年頃から復調の兆しを見せ、ここ数年は着実に増収増益を続けています。
同業にあたるアイ・エム・ジェイやネットイヤーグループと比べ、独自のビジネスモデル(EMC/デジタル人材事業)で事業展開を進めていますが、これが功を奏しています。

売上収益構成

メンバーズの主たる事業領域は、
・EMC(デジタルマーケティング総合支援専任チーム)事業
・デジタル人材事業(デジタルクリエイター派遣/エンジニア派遣事業/フリーランス支援事業)
となります。
EMCが強固な収益基盤となっています。一方、詳細は後述しますが、デジタル人材事業は今後の同社にとってとても重要な事業となります。
各事業の状況
EMC事業
前年同期比で微増となっていますが、期初に新規EMC顧客の受注活動強化を方針として取り組んだ結果、7社の新規顧客の開拓に成功しています。新規顧客の売上収益化を下期で見込んでいるため、通期では一層の伸長を期待できます。
ここで同社のEMC事業について説明します。
EMCとは、エンゲージメント・マーケティング・センターの略でこれは、専門のチームを組成し、デジタルマーケティング運営(Webサイト、ソーシャル、モバイル、アプリなど、広範囲にわたる)を総合的に支援するサービスです。
企業のデジタルマーケティングを一括して請け負う本サービスですが、特徴は大口顧客に絞って事業を展開している点です。主な顧客として、資生堂やサッポロビール、みずほ銀⾏、パナソニック、リクルート等が名を連ねます。中でもユニクロは同社にとって最大規模の大口顧客となっており、EMC事業の売上収益のうち、10%を占めています。

デジタル人材事業
YonYで62.6%と大きく成長を遂げたデジタル人材事業ですが、詳しく見ていきましょう。

同社のデジタル人材事業は、複数の子会社によって展開されています。
メンバーズキャリア:インターネット企業向けの正社員型人材派遣サービス
メンバーズエッジ:全国各地に対するエンジニアチーム派遣サービス
メンバーズシフト:フリーランス支援事業
メンバーズギフテッド:障がい者雇用支援事業
メンバーズデータアドベンチャー:データサイエンス領域における人材派遣事業
かなり人材領域に力を入れているようです。
その背景として、市場におけるIT人材の不足が挙げられます。

同社はこの状況に対し、顧客規模に応じた利益率の高いパッケージサービスを提供することで、「デジタル経済」に関わる領域を網羅的にカバーしていくことを発表しています。

EMC事業は、利益率が高く高単価なビジネスモデルですが、大口顧客を対象としており、爆発的に売り上げのトップラインが成長していくことは想定しづらいものです。加えて、顧客一社一社に対する収益依存も大きくなってしまいます。そこで、同社の収益構造を新たに支えるべく急成長しているのがデジタル人材事業です。EMCでリーチすることのない中小企業やネット系企業を対象として、「デジタルクリエイター人材」を派遣することで「デジタル経済」そのものを押さえにいこうとしているのです。
今後想定されているIT人材不足規模に対し、同社が今迄培ってきたデジタルクリエイターに対する育成基盤等のノウハウを活かした人材事業は、バーティカルで合理的なビジネスモデルといえます。
今後の戦略について
以上を踏まえた今後の同社の戦略についてですが、中長期的にグループでデジタルクリエイター1万人規模への拡大を掲げています。極端な話、EMC事業も人材事業も全て高スキルなデジタルクリエイターがいればいるだけ儲かるビジネスモデルです。その為、いかに高スキル人材を自社で採用し、中長期的に雇用継続できるかが肝になります。月平均残業時間を2年半で48.4%削減するなど、働き方改革や待遇改善に取り組み、新卒の採用活動も積極的に展開しています。また、社内のデジタルクリエイター人材に対する教育・研修についても力を入れています。
今後一層の成長が見込まれるデジタル領域に対し、最大の資本となりえる「人材」を軸に事業展開を進めていくと考えられます。
他社では類をみないユニークな戦略ですが、合理性も高く、一層の成長が期待できます。

まとめ
いかがでしたでしょうか?今日は、デジタルエージェンシー御三家のひとつであるメンバーズの業績について読み解いていきました。
慢性的な人材不足に悩まされているデジタルマーケティング業界にあって、個人的に同社の戦略は興味関心の高いものでした。
メンバーズへの転職を検討中の方は、是非参考にしてみてください。
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