digireka!では、デジタルマーケティング領域専門の転職支援を実施しています。DSP「Logicad」の開発・販売を行うアドテクノロジー企業ソネット・メディア・ネットワークスですが、アドテクノロジー企業へ強い向かい風が吹く中、業績はどのように推移しているのでしょうか？今日は、同社の2019年3月期第2四半期決算から、同社の業績についてまとめていきたいと思います。
そもそもソネット・メディア・ネットワークスとは？
ソネット・メディア・ネットワークス株式会社とは、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社を主要株主とし、マーケティングテクノロジー事業を展開する東証マザーズ上場企業です。現在従業員数は連結139名と少数精鋭で、技術力を強みとしています。
主に、
・アドテクノロジー事業
・アフィリエイト事業
・その他
三つのセグメントで事業展開をしており、主力製品はDSP「Logicad」です。
2019年3月期第2四半期決算概要
YonYで増収増益を果たし、絶好調です。アフィリエイト事業においては微増となっていますが、昨年獲得の大型案件が終了したことで若干見劣りする成長率となっています。しかし、大型案件を除いた事業の成長率では17パーセントとこちらもアドテクノロジーと同様に順調に成長しているとみて間違いないでしょう。前Qまでメディアプランニング事業(ポータルメディア「ソネット」における広告販売)とカテゴライズされていた「その他事業」ですが、「ソネット」におけるユーザー離れが進んでおり、減収減益となっています。今後メディアプランニング事業は新規事業も含めて、リソースの再分配を実施していく意向です。
営業利益率は5.1%とYonYで大きく伸長しており、上期としては過去最高を記録しています。これには、利益率の高い商材の拡販を進めていること、人工知能活用による商材の拡販や、運用の効率化などが寄与しています。
売上高構成
主力のアドテクノロジー事業が大きく伸長しています。業界全体の市場成長を上回る形で成長を遂げていることが分かります。既存主要事業において着実に成長を続けており、健全な収益構成になっています。
各事業の状況
アドテクノロジー
各事業毎に見ていきましょう。まずは、同社の主力事業であり今Qにて大きく成長を果たしたアドテクロジー事業です。
Q単体、累積それぞれで過去最高売上となっています。主力製品であるLogicadにおいては、従来リターゲティング商材としてのニーズが高く、同社のアドテクノロジー事業を牽引してきました。しかし、市場の変化に伴い昨年より商品ラインナップの強化を進めており、その結果ノンリターゲティング商材(人工知能「VALIS-Engine」による拡張配信)の拡販が好調に推移し、大幅な売上伸長に至っています。
今後は既にリリースされているLogicad Video Ads(動画)や潜在顧客ターゲティングを起点として、市場のニーズが高まるアッパーファネル(認知)領域を強化し、さらなる成長を目指していくことが想定されます。
アフィリエイト
大型案件の終了に伴いYonYで多少の見劣りはするものの、着実に成長しています。
引き続き伸長が期待できることもありますが、加えて新規サービスの仕込みも開始されているとの事で、続報に期待です。
その他
唯一減収減益となった旧メディアプランニング事業ですが、新規事業領域を含め、ビジネスドメインを再検討中といったフェーズです。リソースの再配分・再配置を進め、新たな事業領域として再スタートすることになるでしょう。
今後の戦略について
今後引き続き既存プロダクトの収益率向上を目指し技術への投資を進めつつ、市場の変化に適合する形でLogicadを起点としたサービスランナップの拡充を進めていくことが想定されます。アフィリエイト事業においても同様に派生する形でサービスランナップの拡充を進めていく事になるでしょう。
同社は広告配信の自動化に向けて積極的にAIに投資を進めており、現在全体案件の50%程度まで導入が進み、運用者の工数が4割程度削減されているとの事です。これを基に自社の利益率を高め、付加価値の高いサービス提供を実現しつつ、自社向けに投資を進めてきたAI技術を他社へ販売する意向です。
盤石の基盤を持つ既存プロダクトに加え、今後は新規事業でいかにに既存事業とのシナジーを創出し、事業の多角化を図っていけるかが肝になるでしょう。
まとめ
如何でしたでしょうか？市場の向かい風にも負けず、順調に成長を続けていることが分かりました。技術力を強みとする同社ならではの市場のトレンドを抑えた戦略で、今後も期待が持てる決算発表となっています。動画広告商材「Logicad Video Ads」の大型強化も実装完了されているとの事で、次回以降も楽しみです。
ソネット・メディア・ネットワークスに転職を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
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